ダニーデンで聞いたシリア難民の話
ダニーデンという都市に行きました。
オークランドよりは大分小さいですが、何だかいい雰囲気の街でしたよ。
用事があったのであまり観光はできませんでしたが、ラーナック城というところに行きました。
手入れのされた庭園には、色々な種類の植物があり、きっとガーデニング好きの方には多いに楽しめるところだと思われます。
城、とは言っても、王族が住んでいた訳ではありません。お金持ちのラーナック氏が豪邸を建て、彼のことが嫌いな人々が悪口でからかって「ラーナックの城」と呼んでいたらしいです。
このラーナック氏、ビジネスマンでもあり議員でもあった人ですが、最後は議会の控え室で拳銃自殺を遂げます。その後は相続争いがあり、家具は売られ、城も見捨てられて売りに出されていました。
それを50年くらい前に若い夫婦が買い取り、修復をして今に至る、ということのようです。
ですので、修復代として入場料も2千円くらいかかります。(朝、9時半までに入場すると割引があります)
城の中は昔の面白い家具や道具が色々とあったり、細い螺旋階段で屋上に出れたりするので、かなり楽しめます。
それより、このお城、少々呪われているようです。スピリチャルなタイプの人は具合が悪くなったりもするらしいですよ。ラーナック氏の家族には、他にも自殺、若年での病死、など不幸が続いたそうです。何より、ラーナック氏の自殺の理由は、投資していた銀行が潰れたこと、3番目の奥さんが自分の末息子と不倫関係になったこと、などあるそうです。何だかドラマチックですよねー。
さてさて、シリア難民の話ですが、ダニーデンは政府から指定され、シリア難民を受け入れています。
住居や生活費も支給され、コミュニティがかなりうまく受け入れている、という話を聞きました。
ところが、宿で会った人の話によると、早い時期にシリアから避難してこれた人々というのはシリアでも金持ちが多く、「難民」とはいっても着ている服や持ち物が、地元のニュージーランド人より格段に高級なんだそうです。おまけに、現金も持ってきたのか、社会保障を受け取りながらも高級車を乗っているため、一部では「なんでこんな金持ちに、私たちが働いて納めた税金をつかうの?」という不満も出ているそうです。私が話した人によると、この早期に避難した人々はよっぽど社会の上の階層から来たのか、人に対しても上から目線だし、押しも強いので、何とも微妙な状況だ、とのことです。
別の場所で聞いた話とは、印象が違うので少々驚きました。
「難民」と呼ばれる人たちの中にだって、金持ちも、貧乏人も、優しい人も、意地悪な人も、色々いるるんだ、と覚悟して受け入れないといけないという事なんでしょうね。まあ、当たり前かもしれませんが。