Auckland ダイアリー

皆様ご無沙汰しております。引っ越しの際は大変お世話になりました。本当にありがとうございました!遠くなりますが、今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

子供の貧困

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僕の制服を僕の兄弟が着ていかないといけなかったから、今日は学校に行けなかった。

ニュージーランドでは、7世帯あたり1世帯の割合で貧困家庭なんだそうです。上の写真にあるのは、ある援助団体の広告で、近所のショッピングモールで目にしました。「制服がないから学校に行けない」とあります。似たような状況が日本でも、私たちの世代では身近にありましたね。あの時代でも貧困は辛かったと思いますが、社会全体が豊かになってきている今の時代、子供の靴が買えない、というのはもっと辛いのかもしれません。

 

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NZ herald 新聞の2020年6月11日の記事から

上の写真に写っているのは高校三年生のグループで、古い靴の回収と募金活動をして、低所得者が多い学校(在校生の家庭の経済状況は公表されていて、ランク付されています)に寄付をした、と新聞記事にありました。回収した靴は、洗ったり修理したりしてから寄付をしたそうです。いいですね。この活動の発端は、メンバーの一人が冬場に裸足で登校する小学生たちを見たことにあるそうです。ニュージーランドでは裸足で外を歩く人が多く、スーパーでも裸足の人を目にすることが多いですが、さすがに冬に裸足で登校するのは靴がないからですよね。オークランドも冬は雨が多く寒いので、裸足は冷えるはずです。

 

貧困ラインの上でも、高い家賃で暮しは皆大変です。先日、窓の修理に来た人の話では、1940年代では年収の3倍くらいで家が買えたのに、今ではとても無理だ、とのことです。自分たちももちろん、成人している子供たちも家を買うなんて一生無理だろう、と。工務店の下請けをしている人の話でも、収入は家賃の支払いで精一杯とのこと。最近は家賃に足りない週もあるとのことです。ちなみにこの二人は白人のニュージーランド人ですので、就職差別があると言われているマオリサモア、フィジーなどの太平洋諸島出身者だと、もっと厳しい状況だと思います。

少し前までは、オーストラリアの方が給料がいいので仕事でオーストラリアに行く人が多かったようですが、近年はオーストラリアの景気も良くない、と戻る人も多いそうです。

ママ友が幼稚園の先生をしているのですが、お昼にカビの生えたサンドイッチをお弁当に持ってくる子供がいたり、お弁当が足りない子供がいたりするそうです。そういう子たちのために、食パンとジャムでサンドイッチを先生たちが作ってあげるんだそうです。貧困家庭は思っているより多いよ、とのことです。

ニュージーランド社会保障が充実している、という印象がありましたが、そうでもない様子です。公の医療保険もあるのですが、カバーされる範囲が狭いのか、大学の先生の何名かが大病をした際に、医療費が払えず募金活動をする、という事が数回ありました。

 かと思えば、お金持ちはとてつもないお金持ちです。基本的に不動産を持っている人たちは、生活には心配はない、と言ったところのようです。