Asian Disease
感染者は出ていませんが、差別的な社会現象は出ているようです。
知り合いの中国からの学生が、スーパーのパーキングエリアで、
"Watch out! Asian Disease, they've got"
(気をつけて、あの人たちアジア病持ってるから)
と、2メートルの距離で言われたそうです。
言ったのは、5歳くらいと12、3歳くらいの子供と一緒にいた白人の母親。
呆気にとられた友人は何も言い返せなかったらしいです。
それ以来、夜の外出は怖くなってしまったそうです。
その話をしながら、おそらくナチスがユダヤ人狩りを始めた頃も、こんなんだったのかもしれない、と思いました。
普段から、ある人種やグループに対して「何か気に食わない」という気持ちが蔓延している。ユダヤ人だったら「金儲けが上手い」「教育レベルが高い」「なんか威張ってる」など。
ニュージーランドのアジア人だったら「働き者」「金持ち」「後から来たくせに」と言った感じでしょうか。
でも悪口を言うのはいけないことだから言わない。
そんなところに、ヒトラーやコロナウイルスが理由を与えてくれて、鬱憤が爆発。
ウイルスへの恐怖感から、人種差別ではない差別も生まれています。
私の借りている部屋の家にも、中国人の学生が2人住んでいて、先週中国旅行から帰ってきたのですが、大家さん(中国人)が「家に入らないでくれ」と言ったそうです。
荷物も全部置きっ放しだったのに。彼女たちは結局、他の家を借りることにしたそうです。
1人の中国人学生は、マスクが病院のお医者さんにすら足りていないのに、旅行で海外に行き買ったマスクで商売をしている中国人が許せない、と話していました。
ニュージーランドの郵便事情
先日、隣の家の白人の男の子が「間違えて配達されたので、もってきました」と段ボールをに入った荷物を持ってきました。
宛名には中国名がありましたが、住所は全く違いました。
この荷物は受け取りのサインが必要だったようですが、きっと分からず、お隣の子供がサインしてしまったのでしょう。
「お隣はどうやら中国人が住んでるようだ」
というだけで、中国名を見て持ってきたんでしょうね。
結局、大家さんが車で本来の受取人のところまで荷物を持って行きました。
しかし、郵便局、いい加減です。
通りの名前も番地も、何も似ていないのに、適当に配達しちゃうんですね。
私も、いくつか届かなかった郵便があります。
ワーキングホリデーでフランスから来ている人が、「フランスでニュージーランド流に仕事をしたら、5分で上司に怒られる」と言っていましたが、本当に適当なんでしょうね。
こんな話から、「ニュージーランドって、のんびりしていてお茶目!」なんて思ってはいけません。
そんな職場環境が多いにしても、仕事を探すのは大変。
新卒はオーストラリアの方がずっと就職しやすい、と出て行く人も多いです。
オーストラリアもニュージーランドと同様に家賃や物価は高いようですが、収入は断然いいらしいです。
社会問題もあります。
青少年(15−19歳)の自殺率は、日本の約2倍。
貧困や家庭内暴力なども深刻で、国連などからも注意を受けています。
日本で宣伝されているニュージーランドは、はっきりと分かれた格差社会の上層ばかりかもしれませんね。
ちょっと大雑把に言うと、有色人種と白人の格差が、ほとんどそのまま貧富の格差に一致している感じに見受けられます。
もう10ヶ月くらい洗剤を使っていません
沖縄から引っ越す時に世話になりっぱなしだった友人から、「マグちゃん」とやらいうものを頂きました。
本部の市場内のお店で買ってくださったそうです。
「マグちゃん」というのは、マグネシウムの粒がネットに入っているものなんですが、それを洗濯機に入れて洗濯をすると、水道水の塩素と軽く反応しながらアルカリ性の水にしてくれるので、服の汚れを落としてくれるのです。
それで、それを持ってオークランドに来て以来、洗濯はそのマグちゃんだけ。毎日。
洗濯用洗剤、一回も買ってません。
「洗剤いらなかったんだ!」という感じです。
私はもともとアトピー性皮膚炎持ちなので、洗剤は気をつけていましたが、自然派洗剤って石鹸カスが洗濯機に溜まったりするんです。
でも、このマグちゃんは洗濯機も綺麗にしてくれる感じ。
繰り返し使えて、多分、マグネシウムがなくならない限り使えるんだと思いますが、メンテナンス(クエン酸水とかにつける)をして粒々の表面のサビを取るといいらしいです。
ただ、アルカリ性にするためには、規定の量よりもっとマグちゃんを入れた方がいいみたいです。
でも、マグちゃん、高い!(ありがとう友よ!)
なので、手作りする方法もいいようですね。
中身のマグネシウムだけ売ってます。
もっと大きなパックを買うと割安のようですが、一般家庭なら600グラムが丁度いいと思います。
これを、100グラムくらいずつストッキングに入れて、さらに洗濯ネットに入れればOK。
一時期、ダウニーが流行って、アメリカっぽい匂いを漂わせている人がいましたが、ああゆう柔軟剤とか、部屋のスプレーって、体に悪いと思います。
以前アトピーがひどい時、私は柔軟剤を使ったタオルで顔を拭いたりするだけで真っ赤に反応していました。
マグちゃん、特に洗濯物の匂いを取ってくれるらしいですから、臭い青少年、加齢臭、介護が必要な方の洗濯物にも、もってこいかもしれません。
沖縄のホテルの洗濯の量、毎日膨大だと思いますから、全てマグちゃんにしてみる、っていうのもいいアイディアだと思います。
アレルギー持ちのお客さんが喜ぶの、間違いなし。
中国的考え方か
中国で猛威をふるっているウイルスについて大家さんとおしゃべりをしました。
でも、何か話が良く分からないんです。
まず、コウモリが感染源と疑われている件について、
「大昔に龍がいた時代から、コウモリがいた。だからなんだ」
と。
昔からいた生物だから、ウイルスを持っている、という話ではないんだろうけれど、よく分からん!
コウモリは鍋にしたりして食べるらしいと言う話から、犬も食べる地域がある、という話になり、
「犬は心が一番正直な動物、と考えられていて、だから人間はペットにするんだろう。
馬はペットにはならない。
家に盗賊が押し入って来ても、馬は助けてくれはしない。
馬は、人や物を運ぶのには役立つが、盗賊には足を蹴り上げるだけだ。」
ほう、ここまでは何か分かる。犬は飼い主を守ろうとする様な動物なのに、食べるのはかわいそうだ、ということを言っているのだと思う。
問題は次。
「だから、僕は考えたんだ。
例えばここに石があって、僕がつまづいたとする。
僕は、この石に悪態をつくかもしれない。
でもひょっとすると、この石は、僕をつまづかせるためにあったのかも知れない、ってことだよ。」
うーん、分からんぜ。
それで、私も相槌も打てないでいたら、
「意味分からない?」
と聞かれ、分かりません、と言うと、
「つまり、馬は運搬に適している、ということ。
盗賊が来た時には役に立たない、ということだよね。」
しょうがないので、なるほど、と頷きましたが。
皆様の中で、大家さんの話の要点がお分かりになる方いらっしゃいます?
何れにしても、お話の雰囲気が中国風で、深い叡智が込められている様でした :)
旧正月 明けましておめでとうございます!
沖縄も今日は旧正月のお祝いをしているお家が多いのではないでしょうか。
私たちは今大きな家の部屋を借りて、大家さんと一緒に暮らしています。
ここの大家さんは中国からの移民で、今、奥さんが4歳の子供を連れて中国から遊びに来ています。(普段は別居)
この4歳の子供、なかなか可愛いんです。中国語をゆっくり話せば私にも通じると思って、耳元で囁いてきたり。
息子は、ちょっかいを出されすぎて疲れているようですが。
この奥さんのご一行、奥さんと息子以外に、息子の家庭教師、家事担当、と2人のおばさんも連れてきています。
家庭教師は朝のお勉強、寝る前の読み聞かせなどをしています。
子供も嫌がらずにしっかり勉強しているので、素直ですね。
それにしても、やはり子供なので、わがままを言ったりするのですが、家庭教師も家事担当のおばさんも、容赦無く怒鳴りつけます。
お母さんなんか、頭をパコーンとやりながら叱ったり。
中国の一人っ子が甘やかされる、という話もありますが、おばさんたちに怒鳴られているので、この子は大丈夫じゃないかと思いますが、どうでしょうか。
で、大家さんの話によると、中国ではシンガポール系の幼稚園に通わせているらしく、その幼稚園では英語、ロシア語なども勉強できるそうです。
ロシア語なんか?と聞くと、中国とロシアのビジネス関係は強くなっているので、役に立つらしいです。
「でも、俺はロシア人苦手」とか言うので、理由を尋ねると、商売のやり方がえげつないらしい。
大家さんは、仕事で家のインテリアの調達をしたりするのですが、ニュージーランド人のエージェントと仕事をすると、例えば4,000ドルの仕事だったら、200ドルの手数料を払うのが普通だったのに、ロシア人のエージェントだと2,000ドルよこせ、と来るらしいです。それで、それは無理、と言うと、「客に6,000ドル請求すればいいんじゃない」となるそうです。
「ニュージーランド人は穏やかだけど、ロシア人はがめつい」と言っていました。
ちょっと、日本人が中国人について語っているみたいだな、と思いました。
ダニーデンで聞いたシリア難民の話
ダニーデンという都市に行きました。
オークランドよりは大分小さいですが、何だかいい雰囲気の街でしたよ。
用事があったのであまり観光はできませんでしたが、ラーナック城というところに行きました。
手入れのされた庭園には、色々な種類の植物があり、きっとガーデニング好きの方には多いに楽しめるところだと思われます。
城、とは言っても、王族が住んでいた訳ではありません。お金持ちのラーナック氏が豪邸を建て、彼のことが嫌いな人々が悪口でからかって「ラーナックの城」と呼んでいたらしいです。
このラーナック氏、ビジネスマンでもあり議員でもあった人ですが、最後は議会の控え室で拳銃自殺を遂げます。その後は相続争いがあり、家具は売られ、城も見捨てられて売りに出されていました。
それを50年くらい前に若い夫婦が買い取り、修復をして今に至る、ということのようです。
ですので、修復代として入場料も2千円くらいかかります。(朝、9時半までに入場すると割引があります)
城の中は昔の面白い家具や道具が色々とあったり、細い螺旋階段で屋上に出れたりするので、かなり楽しめます。
それより、このお城、少々呪われているようです。スピリチャルなタイプの人は具合が悪くなったりもするらしいですよ。ラーナック氏の家族には、他にも自殺、若年での病死、など不幸が続いたそうです。何より、ラーナック氏の自殺の理由は、投資していた銀行が潰れたこと、3番目の奥さんが自分の末息子と不倫関係になったこと、などあるそうです。何だかドラマチックですよねー。
さてさて、シリア難民の話ですが、ダニーデンは政府から指定され、シリア難民を受け入れています。
住居や生活費も支給され、コミュニティがかなりうまく受け入れている、という話を聞きました。
ところが、宿で会った人の話によると、早い時期にシリアから避難してこれた人々というのはシリアでも金持ちが多く、「難民」とはいっても着ている服や持ち物が、地元のニュージーランド人より格段に高級なんだそうです。おまけに、現金も持ってきたのか、社会保障を受け取りながらも高級車を乗っているため、一部では「なんでこんな金持ちに、私たちが働いて納めた税金をつかうの?」という不満も出ているそうです。私が話した人によると、この早期に避難した人々はよっぽど社会の上の階層から来たのか、人に対しても上から目線だし、押しも強いので、何とも微妙な状況だ、とのことです。
別の場所で聞いた話とは、印象が違うので少々驚きました。
「難民」と呼ばれる人たちの中にだって、金持ちも、貧乏人も、優しい人も、意地悪な人も、色々いるるんだ、と覚悟して受け入れないといけないという事なんでしょうね。まあ、当たり前かもしれませんが。
白人 vs 黄色人種
大雑把に言うと、オークランドで出会う黄色人種はほとんどが中華系です。
もちろん中華圏も広いので、香港、台湾、と言う違いだけでなく、中国の出身地域によっても言葉や帰属意識が異なったりします。
それから、ニュージランドの中華圏経済への依存度は驚くほど高い。
木材、乳製品などの重要な輸出先ですし、オークランド大学の中の近代的なビルなども中華系の資産家からの寄付だったりします。
先日聞いた話によると、オークランドで今建設中の地下鉄も中華系資本に頼っている、とのこと。
そのように政府レベルでは、中華圏様様、と言う感じなのですが、一般ピープルレベルでは、「お前らが不動産買いまくるから、地価が上がって困ったぜ」と言う嫌悪感がはびこっています。
つい数週間前、近所のスーパーの駐車場で、私が買い物袋を持って停めた車の方向に歩いていたら、一台の車が私めがけてすごいスピードでバックしてきました。
運転手は、イケメンタイプの30代くらいの白人男性。
クリアな後の窓から、しっかり私を見ながらアクセル踏んできました。
何か、恨みのようなものを感じる異様な出来事でした。
きっと黄色人種が嫌いな人だったんだと、私は感じました。
こういう経験は、心が寒くなります。
それから、マオリやアイランダーズ(サモア、フィジー、トンガなどの出身)の中でも、黄色人種に対する反感があります。
後から移住してきたくせに、勉強もできて金儲けもうまくて、ということのようです。
このような感情が渦巻いていますので、オークランドに何十年も住んでいる黄色人種の中にも、「白人は嫌い」という人によく出会います。
そんな人たちは、「なんでニュージーランドに来たの?」と、心底不思議そうに私に尋ねたりします。
何でだったかな、えーっと。。。